President’s message

社長メッセージ

「信頼を塗り重ね続ける」

三枝 裕和

Hirokazu,SAEGUSA

代表取締役社長

当社は私が生まれる数か月前の1980年10月に取手で創業し、同級生として共に育ってきました。私が成長し学生時代を過ごす間、取手工場ではわずか数名程の規模からスタートし、焼付塗装や静電・紛体塗装と常に新しいことにチャレンジし続け、私が大学院を卒業し、社会人として働きだした頃には、2005年から稼働を開始したつくば工場で独自の設計による半自動式のハンガータクトシステムを構築し、圧倒的なラインの効率化を実現しました。

その後、私は10年ほど経営コンサルタントとして、様々な企業の経営に携わりながら同級生であるこの会社を見守ってきました。その経験から見た時に上場しているような大企業や成長著しいベンチャーは数あれど、当社のようにオーナー企業で戦略の自主性・柔軟性が高く、財務基盤も安定しており、ビジネスモデルが創業より一貫してぶれない企業というのはそうはないのではないか、小さくても頑強な城を築き、少しずつ進化しながら、それを堅実に経営していくことの凄みを感じ、中小企業社数が99%以上を占める日本でその1社として確固たる存在感を示し、当社をより成長させていきたいとの思いから2014年に経営権を引き継ぎました。

塗装業というのは非常に特殊な産業で、単価が安いため輸送費をあまりかけられない、その割に作業自体には研磨・洗浄や塗装ブース、乾燥炉など大掛かりな設備が必要で、なおかつ管理や扱いに注意が必要な溶剤も多いため、工場としての管理は通常設備より厳格なものになります。結果として日本中から塗装を請け負うような大企業や既存工場に塗装ブースを備えているような大手メーカーもあまり存在せず、数千万〜数十億の売上の中小企業が納品先である大手メーカーの近くに点在しているような状況となっています。

このように制約のある塗装業界において、全てのメーカーにとって最適な塗装工場というものは存在せず、大きさや形、使用する溶剤や品質要求により設備も様々に変わってきます。当社も同様で、規模の拡大をいたずらに追い求めるのではなく、新しい技術の導入、効率化、品質向上を徹底的に追求し、他に真似のできない設備で顧客にとって最高のパートナーであり続けることをこれからも追及していきます。